何かがおかしい

テクノロジーは仕事や生活をより効率化することに貢献してきました。実際、30年前と比較するとIT技術の発展もあり、とても便利な世の中になりました。しかし、労働時間が減ったわけではありません。効率化により、仕事のサイクルは劇的に早くなり、競争が加速。少ない人数で大量のものを24時間生産し、24時間サービスできるようになりました。

 

便利になる一方で、非正規労働者は増え、うつ病を始めとする精神疾患も増えている。景気は最悪。物価は上がれど、給料は上がらない。負の連鎖に陥ってしまっています。

 

競争に勝つために、コスパやタイパの考えは重要ではあると思いますが、近年その考えが極端になってきている傾向があります。そして、数年前、社会的な要請の低い人文系の学部学科を縮小しようとする動きまで出ました。果たして、このままテクノロジーだけがむやみに成長していって、多くの人が幸せになれるのでしょうか?現在のような閉塞感のある社会だからこそ、人文系の研究が必要だと思うのですが...。

 

ほんの少しずつ積み重ねていくこと

程度の差はあれど、うつ病になると本当に何もできなくなります。いままでがむしゃらに朝から晩まで成長を求め、数字を求め、スピードを求め、結果を求めて働いてきたのが嘘かのように何もできなくなります。薬を飲んで寝てご飯を食べてまた薬を飲んで寝るの繰り返し。薬のおかげで少し動けそうなときは散歩して脳の血流をよくして...みたいな感じ。そんな生活のなかで、生きる意味が見いだせなくなってしまう人が多くいるのもよくわかります。

 

一方で、何もできなくなった自分から立ち直るのは、生まれ変わって子どもの頃からやり直しているようにも感じます。昨日よりご飯を沢山たべられた。昨日より長く散歩できた。昨日より早く起きられた。昨日より本が読めた。今日は皿洗いもできた。こんなレベルの低いことですが、そういったほんの少しずつの積み重ねが自信になりうつ病からの回復に大きく影響していると思いました。

 

うつ病は社会復帰するまでかなりの時間を必要とする病気だと思います。私の場合、1年と少しくらいでフルタイムは難しいかもしれないけど、少しなら働けそうな状態まで回復しました。しかし、3年、5年、10年とうつ病に苦しみ働けずにいる方も多くいるかと思います。やはりそんなときは、一足飛びに理想の状態に近づこうとせずに、めちゃくちゃ少しずつ何かを積み重ねていくことしかないのだと思います。それは、家の片付けでも、料理でも、散歩でも、遊びでも、ネットサーフィンでも、なんであろうと少しずつ工夫したり、考えたりすることで、経験が積み重なります。そのなかで、今日はもっとこうしてみよう!とか、最終的にはこうしたい!というような目標のようなものができてくるのではないでしょうか。

 

突発性難聴がよくなりました

以前、突如発症した突発性難聴ですが、早めに薬を飲んで治療した効果があって、以前と同様に聴こえるようになりました!完全に治る確率は30%くらいと言われていたので、運が良かったなと思います。

 

今回のような経験をして、事故や病気で以前と同じ生活ができないということに直面する人は意外と多いのだろうなと思いました。その中でも、私たちのほとんどの人が経験するであろうことが、やはり「老い」なのだと思いました。若い頃なんて何かができるようになることはあっても、何かができなくなることなんてほとんどなかった。でも、アラフォーになったら昔できたことが案外できない笑肩が上がりにくくなった、記憶力が悪くなった、目が悪くなった、尿の切れが悪くなった…などなど。特にフィジカルな衰えは大きいので、多くのサラリーマンが筋トレをしたり走ったりして体力をつけて仕事を頑張っているんだなと…。

 

確実に歳を取ってるんだなあと思いつつ、歳を取ったから楽しめることもあるなあと思うのです。

 

肩こりや日々の疲れを癒すべく、温泉が好きになりました。古い建物だけどしっかり掃除が行き届いている旅館の良さは今だからこそわかるようになりました。温泉旅館にある謎のマッサージ器具も今使うことで初めてその意味がわかります笑

 

本を読んでも昔より味わい深く、楽しく読めるようになりました。20代〜30代は変な上昇志向に囚われたり義務感に襲われたりして、上滑りした身のない読書も多かったように思います。今はもう純粋に楽しむために本を読むことにしました。

 

色々な立場の人の気持ちがわかるようになってきました。これは色々な経験を積んで、成功も挫折もしたからこそ(挫折が9割ですが笑)、色々と他の人の気持ちもわかるようになってきたのだと思います。特に、うつ病で全く働けなくなったことで、うつ病の方と話し合い、その大変さや乗り越え方を共有することができるようになったのはすごく良い経験です。

 

あげればきりがありませんが、歳を重ねてからの方が楽しいこと、豊かなことがたくさんあります。そして、高齢者になっても若いときのように色々と挑戦したり、働いたりしている人もたくさんいます。どうか、超高齢化社会を迎える上で、盛りを過ぎた人たちを労働生産性のない無価値な人間として扱わないでほしいものです。大概の人は若い人たちの役に立ちたいと思っているはずです。本当に老害なのか、そうでないかは、年齢や見た目で判断してはいけないと思うのです。

 

話はだいぶ横道にそれましたが、何かを失うと失うばかりでなく、何かを得るきっかけになるんだなと思ったという話でした。

 

 

 

人の家に行くのは面白い

昔から人の家に行くことが好きです。

今でも、旅行でどこかに宿泊するときは、民宿やペンションのようなこじんまりとした、人の家感が満載の宿に泊まることもあります。

 

理由は、その人の好きなものや育った環境や考え方の一端を垣間見ることができるから。

生活感丸出しの家も、おしゃれな家も、なんか不思議な感じの家もどれも面白い。

そこには、はじめての家に入るワクワク感とか、新しい発見とか、思いがけない共通点や共感があります。

私の家は居間のちゃぶ台で食事をするスタイルだったので、小学校の頃友達の家に泊まってダイニングテーブルでご飯を食べるのは、時代の最先端に触れたような気がするような新鮮な体験でした。

ゲームがたくさんある家、食べたことのない料理やおやつ、タバコ臭い家、よくわからない置物などなど...

そんな感じで昔から、ものでも人でも何かを観察してその人がどのような生活をしているのかな?とか、どういう考え方なのかな?とか、色々と想像を巡らせて一人で楽しんでいました。

 

こういう生産性のないことをいつも考えているから、現代社会に適応して生きていくことが難しくなってしまったのかもしれません。

それより、早く突発性難聴が良くなって欲しいです。

 

頭でばかり考えていると良くないので、少し散歩に出ようと思います。

 

 

突発性難聴になってしまった

つい先日、朝起きると音の聞こえ方に違和感が...

耳に水が詰まったような感覚で、右耳があまり聞こえません。

なんだこれは!?とかなり焦りました。

これまでも天気が悪くなるときなど気圧の変化が激しいときは、耳が詰まったような感覚がありましたが、今回はどうも違います。

明らかに片耳が聞こえないのです。

 

まずネットで調べたところ、どうやら突発性難聴という症状があるとのこと。

そして、その症状のほとんどが私の状態と一致している。

突発性難聴は発症したらすぐに薬剤治療をおこなわなければ完治は難しいとのこと。

しかも、薬剤治療を行ったとしても、完治する確率はなんと1/3しかない...それ以外は全く治らないか少し回復するくらいらしい。

うつ病になって更にこんなことになるなんて...

 

悩んでいてもしょうがないので、とにかく病院に行きました。

聴力の検査を受けて、やはり突発性の感音難聴とのこと。

私の場合は、正常な左耳と比較して、右耳は全体的に聞こえづらくなっており、とくに低音域の聴力が異常に低下していました。

確かに、イヤホンで音楽を聞いて確認すると、まるでベースだけをなくしたような曲に聞こえます。

趣味でベースを弾いている私としては本当に絶望的で、どうしようという感じです。

 

原因としては、

音を感じ取って脳に伝える役割をしている有毛細胞が、なんらかの原因で傷つき、壊れてしまうことで起こります。有毛細胞に血液を送っている血管の血流障害や、ウイルス感染が原因であると考えられていますが、まだ明らかになっていません。出典:e-ヘルスネット 突発性難聴について

 

治療には、

  • 処方された薬を忘れずに飲み切ること
  • ストレスを少なくすること
  • 過労を控えること
  • 適度な運動をすること
  • 睡眠をよくすること
  • 規則正しい生活

が必要とのことを指示されました。

今、ストレスを感じているとすれば、なかなか次の職が決まらないことです。

それより、耳が聞こえにくいのが就活のこと以上にストレスなので、このまま悪化していきそうで心配です(苦笑)。

 

 

 

 

 

 

やっぱ睡眠は取りたい

こんにちは、めいじーです。

主治医から睡眠薬の量を減らしましょうと提案されました。

あまり長い間睡眠薬を飲んでいると睡眠薬に依存するようになってしまうからとのことです。

薬を減らした当初は気持ちの問題か寝つきがかなり悪く、睡眠薬の依存症になっているのでは?と心配もしましたが、数週間ほどで普通に寝れるようになり、その後睡眠薬なしでも寝れるようになりました。

また寛解に向けて一歩前進した感じがして嬉しいです。

 

睡眠といえば、みなさんどのくらい睡眠時間を取っていますか?

私はうつ病になる前、一日に平均3時間〜4時間ほどの睡眠しか取らずに、仕事をしたり、あれもこれもと仕事に関する勉強をしておりました。

今考えれば、何をやっていたのか...と思いますが、当時努めていた大学の任期のプレッシャーに追われていたため、冷静さを失っていました。

この睡眠時間の短さが私のうつ病を悪化させた一つの原因であることは間違いなさそうです。

私のうつ病については以前の記事で紹介した通り、少しずつ気づかないうちに悪化していきました↓

 

maisy.hatenablog.com

 

とても馬鹿なことに、睡眠時間を削って頑張っているということに安心感を覚えていたのかもしれません。

結果が出ずに追い詰められているときは本当によくわからない行動を取ってしまうものですね。

しかし、大学で働く教員・研究者には好きでやっているからこそ、寝ずに研究!!寝ずに仕事!!が美化されているところが多分にあり、我々末端の人間もその影響を受け、視野狭窄に陥っていることが多々あります。

大学のような研究業界では、とにかく身体が強い人がとても多く、土日休まなくても深夜でもガンガン働けるという人が少なくありません(本当に頭脳も体力も超人な方々を多く見てきました)。

そのような環境でも、他人に影響されずに割り切って、そのときに睡眠をしっかりと取っておけば重度のうつ病にはならなかったかもしれません(うつ病になっていなかったとしてもおそらく大学で働くことは諦めていたと思いますが...)。

 

睡眠の機能はまだ解明されていないことが多く、なぜ生物は睡眠が必要なのか?ということについても色々な説があり、はっきりとしたことがわかっていないようです。なんでも、クラゲやヒドラは脳がないのに眠るという研究があるようなので、脳を休ませるためだけに睡眠があるというわけではないみたいなのです。

となると脳だけでなく、臓器を含む体全体のメンテナンスに必要なのでは?ということも言えるわけです。

 

私は現在働いておりませんので、7時間〜8時間は取っています。

うつ病もよくなりつつあり、睡眠もある程度長く取れるようになったので、毎朝とてもスッキリと起きることができるようになってきました。

今後、社会復帰したとしてもそれくらいの睡眠時間は確保できるような職業に就こうと思っています。

 

それでは、相変わらず大した情報がありませんが、睡眠はやっぱり必要という話でした。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

75年前の時計

少し前、実家に帰ったときに居間に古めかしい振り子時計が飾ってありました。

どうやら、亡くなった祖父が75年前に買ったものだそうで、動かないけど懐かしいから飾ったそうです。

 

私は時間がだいぶあったので、興味本位で時計を分解してみることにしました。

昔から色々と機械を分解して構造を調べたり、修理したりすることが好きだったので、もしかしたら直る可能性があるかもと思いまして。

分解すると、長年の汚れやサビだけでなく、歯車も歪んでいる。

でも、ゼンマイは切れていないし、歯車や軸も欠けていなかったので、これは直るかもと思いました。

私は時計の修理に関しては、全くの素人です。

ですので、試行錯誤しながらガチャガチャと組んでは分解してを繰り返し、半日以上はいじっていたと思います。

そして最後には、時計がカチカチと音を鳴らして動くようになりました。

ゼンマイを巻く感覚、振り子の動き、カチカチと鳴る音、一時間ごとに鳴る鐘の音。

私はクオーツ時計の時代に生まれたので、その感覚がとても新鮮に感じるとともに、なにより75年前に作られたものがまだ十分に使えて、次の世代にも受け継ぐことができるということにとても感動しました。

修理した時計の中身



これがきっかけで、銀座にあるセイコーミュージアムに行って時計の歴史を勉強したり、図書館で時計の本を借りたり。

うつ病治療中に思いがけず、新しい熱中できるものに出会えたのはとてもよかったと思います。

 

また、今回のことで、壊れたら捨てて新しいものを買うというのが当たり前の時代で、使えるものは直して使うという考えはとても大切なのではないかと思いました。

受け継がれてきたもの、愛着があるものはなおさら直して使いたいと思います。

最近、古着やアンティークの家具や雑貨が注目されているのも、ものを無駄にしない精神が見直されてきたからなんでしょうか?

その理由はわかりませんが、今後、ものを大事に使っていくことに関わる商品やサービスの市場が成長していくことがあるかもしれません。