ゆっくりと進行していったうつ
こんにちは、めいじーです。
私は現在うつ病ですが、昔はまさか自分がうつ病になるとは思ってもいませんでした。
なんなら、自分はストレス耐性が高いし、徹夜で仕事しても心も体も健康だし、絶対にうつにならない!という根拠のない自信を持っているちょっと困ったやつでした。
今思えば、7年ほど前に大学での研究が多忙だったことに加え、同僚との不和、引越による環境変化、身内の不幸などが重なり、めまいが起きたあたりから、体調が変化していったように思います。
めまいが起きたとき、初めての経験にびっくりはしましたが、病院での身体検査では全く異常もなかったので、ちょっと疲れていただけだと考え、その後は体調など気にせず研究に没頭していました。
若手の研究者は1年や3年、5年といった任期があるのが普通で、任期内に研究成果を出さなければ次の職を得るのは難しい世界です。
だからといって競争の厳しい世界に好きで飛び込んだのは自分なので、とにかく自分を追い込んで頑張っていました。
その後、年々めまいが起きやすくなり、疲れやすく、気力や集中力がなくなっていきました。
最初は年齢のせいだろうなと思ったので、ランニングをして体力づくりをましたが、よくなる気配はありません。
健康診断でも特に異常がありません。
歳をとるというのはこんなに大変なものなのか...
世の中の社会人は本当にすごいな、それに比べて自分は情けないと自己嫌悪に陥り、さらに自分を追い込みました。
そんな満身創痍の中、次の任期もせまっていました。
結果、自分の全力を出し切りましたが、大学の研究者としての職を得ることはできませんでした。
しかし、運良くある民間企業が雇っていただけることになりました。
引越、新しい仕事、新しい人間関係。
新しいことをするときはいつも不安と希望を伴うものですが、体調面も含めてこのときは不安しかありませんでした。
転職後、さらに体調は悪化していきました。
車などに乗るとなぜか過呼吸を起こしたり、吐き気、めまい、不眠や過眠など、色々な症状が出てきました。
そして、会社にも行けない状態になりました。
無気力で何もできない、本当に消えてしまいたくなる毎日でした↓
そんな状態をみて、妻に心療内科にかかることを進められました。
結果、うつ病でした。
すぐに会社を休職し、その後退職しました。
私の場合、心は強いから大丈夫と思い込み、体に出ているSOSのシグナルに気づけなかったことで、長い時間をかけてゆっくりとうつに近づいていったのだと思います。
そして、自分を精神的にも肉体的にも追い込み過ぎた。
常に成長するべきだとか、結果を出さなければ存在価値がないとか、誰かと比較して自分はどうだとか、社会的な価値だとか...
今思えば、自意識が高すぎたのでしょう。
うつになって、無職になって、自意識が崩壊したことで、今は心が楽になりました。
色々と失って初めて、本心と向き合えて、気力が戻ってきました。
私にはまだまだやりたいことが沢山あるんだなと思えました。
外山滋比古先生の著書「50代から始める知的生活術 人生二毛作の生き方」の中で、一つの職業にこだわるだけでなく、好奇心を失わずに他の職業にも挑戦していく生き方はとても面白いということをご自信の経験を踏まえて書かれています。
平均寿命も伸び、様々な働き方ができるようになってきた現代において、二毛作どころか三毛作くらいする時間があるかもしれません。
私の場合は、大学4年生の頃から20年ちかく打ち込んできた研究にここで切りをつけて、興味のある全く他の分野に飛び込んだら楽しいかもしれないと思っています。
今のところ、違う分野の求人に応募すると書類選考で落とされてしまいますが、うつ病になって1年近く働いていないアラフォーが転職市場においてどのような現実があるかについては、またそのうち書きたいと思います。
読んでくださっているみなさん、本当にありがとうございます!
1人でも2人でも読んでくださる人がいることが、今の私の励みになっています。それでは。