何かがおかしい

テクノロジーは仕事や生活をより効率化することに貢献してきました。実際、30年前と比較するとIT技術の発展もあり、とても便利な世の中になりました。しかし、労働時間が減ったわけではありません。効率化により、仕事のサイクルは劇的に早くなり、競争が加速。少ない人数で大量のものを24時間生産し、24時間サービスできるようになりました。

 

便利になる一方で、非正規労働者は増え、うつ病を始めとする精神疾患も増えている。景気は最悪。物価は上がれど、給料は上がらない。負の連鎖に陥ってしまっています。

 

競争に勝つために、コスパやタイパの考えは重要ではあると思いますが、近年その考えが極端になってきている傾向があります。そして、数年前、社会的な要請の低い人文系の学部学科を縮小しようとする動きまで出ました。果たして、このままテクノロジーだけがむやみに成長していって、多くの人が幸せになれるのでしょうか?現在のような閉塞感のある社会だからこそ、人文系の研究が必要だと思うのですが...。